『コミックチャージ 2007年 4/3号』

26)『コミックチャージ 2007年 4/3号』 角川書店

コミックチャージ 2007年 4/3号 [雑誌]
 「創刊特別DVD付録・角川映画30周年記念93作品スペシャルムービー180分」というのが付いて来ると、幾つかのサイトで知ったので、一昨日だったか書店で手に取ったが、スペシャルムービーとは何か?と考えて、予告篇と思い込んでいたが、中途半端なダイジェストムービーならイランと思い、買わなかった。で、今朝になって全篇予告篇だと知って、朝の6時に慌てて近所のコンビニで購入。
 早速再生してみると、BGVで流しておくにはこれ以上のモノはないぐらい楽しい。角川映画の予告篇は、確かDVD化が始まって間もなくの頃、非売品のような形で限定で出たことがあった筈だが、入手できなかったので、290円の雑誌の付録として付いて来るのは嬉しい。
 収録作品と、収録から漏れている作品については、コチラを参照。
 幻の角川映画である『野性号の航海』の予告も収録されているし、続けて観ているだけで、角川映画の全盛から衰退、『ぼくらの七日間戦争』『天と地と』で、ようやく自分がリアルタイムで観始めた春樹末期時代に到るまでを楽しむことができる。
 DVDの時代になって、観たかった角川映画の予告編をかなり観ることが出来たが、それでも全部観ているわけではないので初見の予告も多く、本編以上の期待感を煽りまくるイベント映画してる予告編の作りには、何かと苦言を言うヒトも多いが、自分は単純に楽しめた。薬師丸、知世のアイドル映画なんて、これ流れたらそりゃ劇場行くなと。
 『悪霊島』はDVD同様、やはり特報の収録のみで、予告編にはBeatlesが流れているから収録できないというのは本当なんだなと。
 ただ、このDVDが無残なのは、予告編を観ているだけで、如何に角川春樹が映画プロデューサーとしては問題も抱えつつも有能で、角川歴彦がそうではないかが露骨に分かってしまうことで、歴彦時代の角川映画は、全く角川映画の色が無い。
 ただコレ、30代以上でないとちっとも嬉しくない付録だと思うので、この雑誌の購読層と合っているのかどうか。大体自分と同世代でリアルタイムに角川映画観てる奴の大半は、自分も含めて『ぼくらの七日間戦争』以降になってしまうのだから。自分は『天と地と』公開時にTBSが放送した『水曜ロードショー特別企画・角川映画15周年記念 永久保存版シネマヒーロー大全集』という特番を偶々録画していたので、擦り切れるほど観返したせいで、角川映画の各タイトルを覚えこんでレンタルビデオで借りてきて観たりしていたが、そういったキッカケがないと、ほぼ生まれた頃に始まった角川映画へ妙な思い入れは持ちにくいとは思う。
 ちなみに、『人間の証明』の監督に当初オファーが行った監督は、大島渚である。大島は原作を読んで、どうも自分には不向きであると判断し、断っている。そりゃそうや。しかし、大島が受けていれば、岡田茉莉子の役は、確実に小山明子になったと思われる。吉田喜重が腸のずり下がる奇病を患ったのは岡田茉莉子と結婚したから、といった暴言を吐いた大島が岡田茉莉子を使うわけがない。