『(秘)色情めす市場』

96)『(秘)色情めす市場』(田中登) 

(秘)色情めす市場 [DVD]
 遂に『(秘)色情めす市場』のDVDが発売された、というわけでは全くなく、2001年に日活から発売されていた。その時買わなかったのは、それ以前にビデオを購入していたからで、今回のジェネオンからの再発売で購入しようと思ったのは、価格も下がったし、田中登も亡くなったし、先般ニュープリントで観て新に感銘を受けたこともあり、又、シナリオやサントラを入手したこともあり、DVDでもやはり持っておくかと。ネット購入で3200円。
 特典に田中登インタビューがついていたことに驚くが2001年収録ということは、日活からの初回発売時から付いていたのか。

 写メは、これまでお世話になったビデオ版と、今後散々再生されるDVD版と脚本が掲載されている『シナリオ』誌とサントラが収録されている『(秘)色情めす市場〜日活ロマンポルノの世界』。これが、めす市場の世界が常時再現できる三点セット。

 尚、ジュネネオンの『日活名作シリーズ』でリリースされるロマンポルノも、9月、12月の発売で終了となる。当初発売を予告されながら、いつの間にかラインナップから外れた作品、加わった作品などもあり、それらはシリーズが終了してから一覧に纏めれば良いと思うが、今後に限定すれば、先頃大きな話題になった、本来9月に発売が予定されていた『愛欲の罠』がラインナップから外れたが、こちらは別枠での発売が決まっているようだし、その分『セックス・ハンター 濡れた標的』が加わり、誠に良かったと思ったが、12月発売の最終期では、曽根中生の劇場未公開にしてバイオレンス・ポルノと言われる『白昼の女狩り』の発売が予定されていたのに外れている(『昼下がりの女 挑発!』へ差し替え)のは残念としか言いようがなく、このDVDシリーズの最大の映画史的貢献となる画期的出来事だと思っていただけに失望も深いが、劇場未公開という知名度の圧倒的無さが災いしたのか。『愛欲の罠』のような別枠での発売を期待したい。
 同じく12月期のものでは後2本変更があり、『宇能鴻一郎修道院附属女子寮』『タブーX倒錯』が夫々『真夜中の妖精』『薔薇と鞭』と差し替えられている。
 ココでハッとさせられるのは、田中登の『真夜中の妖精』が加わったことで、思わぬところで未ソフト化で未見の田中登の作品が加わったので、こういった差し替えも一概に悪くも言っていられない。