『「ホット・ファズ」トークショー・イベント』/平野勝之『愛の街角二丁目3番地』上映/渡辺文樹新作2連発有料試写会/渡辺護監督新作は国映製作のピンク映画/『錆びた缶空』『豚鶏心中』再上映

molmot2008-05-07




■【「公開署名運動の会」主催「ホット・ファズトークショー・イベント〜映画を観客の手に取り戻せ〜】 

 ガンダーラ映画祭やピンク大賞で『「Hot Fuzz」の劇場公開を求める会』を主催する、わたなべりんたろうさんと会うと、挨拶よりも前に『ホット・ファズ』のチラシが出て来る。自分に連れがあるとそっちにも即座に渡す。少しでも『ホット・ファズ』を広げるべく常に臨戦態勢だ。
 ボランティア宣伝スタッフを集めたり、えっ!という人にコメントを貰って来た話を聞いたりしていると、淀川長治が『駅馬車』を孤軍奮闘して宣伝したという、あの伝説的エピソードを思い出した。当たらないと言われていた危うく未公開のまま本国にプリントが送り返されそうだった『駅馬車』を公開にこぎつけ、ヒットさせる為に淀川長治は、ボランティアスタッフを集めて街へ送り出し、タイトルの浸透を図った。又、溝口健二小津安二郎にも試写を見てもらい、コメントを出してもらっている。伊藤大輔に至っては、前のめりになって「どうですか、どうですか」と興奮していたという。
 『ホット・ファズ』の劇場公開を求める会には、多くの観客の署名や各界のコメントが並んでいるが、その中に小沼勝といった名前が出てくるのも面白いが、一部の観客だけではなく、これだけ幅のある層が支持しているのが伺えて、公開時には、多くの観客層が詰め掛けるのではないかと思う。
 しかし、わたなべりんたろうさんは、まだまだこれからだと言う。公開が二ヶ月後に迫る中、最初の花火として行われるのが下記イベントになるようだ。『靖国』が公開され、渡辺文樹の新作が上映される五月に相応しいイベントなのではないかと思うし、わたなべりんたろうさんらしいゲストの幅の広さも素晴らしいので、誰もが気楽に入ることの出来るイベントになると思う。

「公開署名運動の会」主催「ホット・ファズトークショー・イベント〜映画を観客の手に取り戻せ〜
5/9(金)新宿のクラブ「非常口」
http://d.hatena.ne.jp/HotFuzz/20080506


開場 19:00 / 開演 20:00(23:30終了予定)
入場料 1,500円(1Drink付)

<司会>
わたなべりんたろう(映画「Hot Fuzz」の劇場公開を求める会」主催)


<ゲスト(敬称略)>
山下敦弘(映画監督 「リンダ リンダ リンダ」、「松ヶ根乱射事件」、「天然コケッコー」など)

向井康介(脚本家 「リンダ リンダ リンダ」、「松ヶ根乱射事件」、「神童」など)

花くまゆうさく(マンガ家 映画監督)

中野貴雄(映画監督 脚本家)&「ホット・ファズ」ガールズ

石井裕也(映画監督 07年PFFグランプリ、第一回「エドワード・ヤン記念」アジア新人監督大賞)

吉田豪(プロ書評家&プロインタビュアー)

・ミト(クラムボン ミュージシャン)

・Dr.Tommy(DJ、ミュージシャン 元ビブラストーンなど)

高橋健太郎(ミュージシャン、ライター)

※シークレットゲストあり

<会場>
新宿二丁目:BAR非常口
http://www.hijouguchi.com/top.html



<公開署名Web:ホット・ファズの予告編ほか、インフォメーションなど>
http://intro.ne.jp/contents/hotfuzz.html


平野勝之『愛の街角2丁目3番地』上映
 都内での上映も久々になるのではないだろうか。自分は8年前に大阪のPLANET+1で観たきりなので、是非再見したい。出演は、杉山正弘・原田陽子・鈴木豊・園子温・小口詩子・稲垣宏行・鈴木卓爾・松浦祐司。
 ちなみに原作の大友克洋は、完成品を観て「どこが?」と笑っていたとか。
 今でもあの川で大暴れしてからのドキュメント展開は忘れ難い。

8ミリフィルム映画祭 2008 春
5月23日 (金) 20:00〜 平野勝之愛の街角二丁目3番地

愛の街角二丁目3番地
平野勝之/1987年/8ミリ/86分
■ マサヒロとヨーコはふとしたことで喧嘩別れし、失意のマサヒロはオカマになろうとし、ヨーコはドブ川に住む乞食の仲間になる。しかし思いは絶ち難く、やっと再会した2人は愛を確かめ合うのだが・・・。
原作は大友克洋のマンガだが、作者の過激な即興的手法によってそこからどんどん離れてゆき、気がつくと、8ミリ以外のメディアでは絶対成し得ない作者ならではの世界が構築されている。生身の人間達がマンガよりマンガ的にメチャクチャわめき狂い走りまくる超映画的躍動感の凄さと、全く対照的な静の映像から醸し出されるペーソスの心地良さ。

平野勝之
1964年生。冒険AV監督。『狂った触角』『砂山銀座』『愛の街角2丁目3番地』でPFF3年連続入賞という快挙を果たし、『雷魚』でIFFにも入賞。その後AV監督デビュー。周囲を巻き込む作風は8ミリ時代から一貫している。『由美香』『流れ者図鑑』『白 THE WHITE』といった自転車3部作を完成させた後『いたいふたり(監督:斎藤久志)』でカメラマンとして参加。現在もAV界のガキ大将として君臨。

http://www.neoneoza.com/program/8mm_2008_spring.html

渡辺文樹新作2連発有料試写会
 これでもうしばらく、あの胸の高鳴る映画をめぐる喧騒も味わうことが出来ないと思っていた昨年の渡辺文樹上映会の記憶は今でもまだ強烈だが、早くも渡辺文樹が首都圏に再襲来する。しかも新作を2本も持って。早速、アルタ横のポスターを眺めたが、相変わらず強烈だ。『ノモンハン』もたいがいなタイトルだが、『天皇伝説』には、期待が高まりすぎるほど。
 それに、『天皇伝説』が上映される5/27(火) の19:00からは、同じ横浜・神奈川県民ホールの小ホールで、『横浜インターナショナルスクール“小学校2008春コンサート”』が開催されるらしい。『天皇伝説』が2432席の大ホールで上映されるのか、定員240人の大会議室で上映されるのか定かではないが、子供たちにとっては、出入りの際に忘れることが出来ないモノを見ることができるのではないかと思う。 

渡辺文樹監督作品
全国上映開始 有料試写会

5/26(月) 19:00〜『ノモンハン

5/27(火) 19:00〜『天皇伝説

大人1200円 学生1000円


会場:横浜・神奈川県民ホール
http://www.kanagawa-kenminhall.com/

http://d.hatena.ne.jp/shimizu4310/20080502


渡辺護監督新作は国映製作のピンク映画
 ワタナベ繋がりで、渡辺護監督の新作は国映製作のピンク映画。渡辺護の新作ピンク映画が国映で、というだけでピンク映画史を駆け抜けるような雰囲気を既にかもしつつ、井川耕一郎の脚本を得てどう展開するか。新宿国際での上映は明日までだが、国映作品なので、都内ではこの後、上野オークラ、浅草世界館などでも上映される筈(映写、音響を考えればそっちで観た方が良い)なので、↓
http://www2u.biglobe.ne.jp/~p-g/theater/thatertokyo.htm
をチェックして、見逃さないようにしたい。

『喪服の未亡人 ほしいの…』
監督/渡辺護
脚本/井川耕一郎


『錆びた缶空』『豚鶏心中』再上映

 長らく観れない観れないと言っていた松井良彦の『錆びた缶空』と『豚鶏心中』が昨年、一昨年でようやく観ることだ出来た上、『追悼のざわめき』に新作の佳作『どこに行くの?』まで観ることが出来たので、一段落した感があるが、UPLINKで『どこに行くの?』がアンコール上映されるのに合わせて『錆びた缶空』『豚鶏心中』『追悼のざわめき』もUPLINK Xで上映されるので、この機会に見逃した方、再見される方は是非。自分も『錆びた缶空』と『豚鶏心中』をこれでしばらく見納になるであろうから観に行きたい。
 って、5/26(月) 、5/27(火) はワタナベフミキだ。

UPLINK X
どこに行くの?
5/17(土)〜5/25(日)、5/29(木)、5/30(金)の11日間連日21:00よりアンコール上映

5/26(月)21:00〜『豚鶏心中
5/27(火)21:00〜『錆びた缶空
5/28(水)20:50〜『追悼のざわめき・デジタルリマスター版

http://www.uplink.co.jp/x/log/002574.php