『異形の監督ジェス・フランコ―ユーロ・トラッシュ映画がほこる巨匠のすべて』『ブライアン・デ・パルマ―World is yours』『シネマ・ガレージ』『タッチで味わう映画の見方』『デジカメとパソコンでできる映画制作ワークショップ』『ヒューマン・カーティス:ウェブ時代のショートムービー』

1)『異形の監督ジェス・フランコ―ユーロ・トラッシュ映画がほこる巨匠のすべて』 木野雅之 (洋泉社)  
2)『ブライアン・デ・パルマ―World is yours』 三留まゆみ[監修] (洋泉社)  
3)『シネマ・ガレージ 廃墟のなかの子供たち』 森直人 (フィルムアート社)  
4)『タッチで味わう映画の見方』 石原陽一郎 (フィルムアート社)  
5)『デジカメとパソコンでできる映画制作ワークショップ』 西村安弘 (フィルムアート社)  
6)『ヒルマン・カーティス:ウェブ時代のショートムービー』 ヒルマン・カーティス (フィルムアート社)  

異形の監督ジェス・フランコ―ユーロ・トラッシュ映画がほこる巨匠のすべて (映画秘宝COLLECTION) ブライアン・デ・パルマ―World is yours (映画秘宝COLLECTION (36)) シネマ・ガレージ―廃墟のなかの子供たち タッチで味わう映画の見方 (ムーヴィー・リテラシー) デジカメとパソコンでできる映画制作ワークショップ ヒルマン・カーティス:ウェブ時代のショート・ムービー
 洋泉社とフィルムアート社の本をくれる友人から貰う。が、1)〜3)まで、つまりは洋泉社の分だけは貰って嬉しかったけど、フィルムアート社の分は全くいらんなと。その場でもそう言ったが、重たいから持って帰れ、いらんかったら売れと言われたので嫌々持って帰る。とはいえ感謝。
 って、後で気づいたが、3)はフィルムアート社だった。考えたらこの方、秘宝系は一切係わり無くてキネ旬系だしな。
 1)は、買おうと思いつつ、価格が微妙なのでそのうちと思っていただけに、かなり幸い。中古ビデオで見つけては持ち帰るも、観る度に謎が増して全貌が掴めないジェス・フランコだが、こういう本を横に置いておくと今後の中古ビデオ発掘に楽しさが増すなと。
 2)こんな本、出てたのすら知らなかったが、昨年末に出ていた模様。こちらも貰ってかなり嬉しい。三留まゆみが全面に出ているのかと思いきや、自身は『ファントム・オブ・パラダイス』に徹している。チタン柳下の充実したデ・パルマ論がやはり目を引く。一応、オカマの今野雄二も書いてるし(しかもこのオカマだけ、デ・パーマ表記に拘るのも実にオカマらしく、態々注釈で[筆者の意向により、この項のみ「ブライアン・デ・パーマ」と表記しております]と書いてある。ま、単行本の統一表記が崩れるのは如何なものかという気がするとは言え、デ・パーマは別に良いかと思えるので違和感はないが。ケヴィン・コストナーとかレナード・ディカプリオみたいな『スクリーン』表記にされることに比べれば文士の癖、オカマの癖の類だから構わない。
 3)森直人批評集。いつの間にか名前を覚えて、やたらと目にして読んでた森直人。本書もパラパラとめくってみるだけで、読んだことのあるものがケッコーあった。この方には別に悪印象はなく、いつもどっかに居るなあという感じで。強いて言えば、馬力のあるヒトなんだなと。一時期の阿部嘉昭みたいな感じで、制限がなければどこまでも書いてるみたいな。今後どういう展開をしていくヒトなのかなという思いは少しある。むしろポスト阿部嘉昭ではなく、ポスト野村正昭なのかなと。
 4)石原陽一郎というヒトは全く知らないが、長澤まさみの映画から見方を味わうのかと思ったらどうも違うらしく、古今東西の作品から懇切丁寧に映画の見方を教えてくださる有難い本らしい。流石フィルムアート社である。やたらとタッチと書いてある。「ゴダールタッチ」「北野タッチ」「リンチタッチ」「トリアータッチ」「タランティーノタッチ」「黒沢清タッチ」と恥ずかしくなるようなタイトルが連呼されている。しかもレイアウトがスカスカで、夫々一頁の半分くらいの文量でしか書いてない。こんなもん棚に並べておくと友人から軽蔑されそうな気がするので、誰かにあげてしまうか売り払うかしようかと。
 5)、6)この本を読んでもう一度自主映画の作り方を勉強しようかと思うわけもなく、これまた極めていらん本ですな。

 新春記念として、上記の私がいらんといった本(4〜6)を所望される方は、以下の設問に正解すれば差し上げます。

Q:脚本家兼映画批評家の桂○穂氏は、『それでもボクはやってない』の試写会後に某映画ライター氏と食事をしました。作品が傑作だったので二人して褒め称えましたが、その映画ライター氏が漏らした「でもピンク上がりだからな」の言葉に、桂○穂氏は激怒しました。「ピンクで何が悪いんですか。現在の日本映画の主戦力となっている監督達の多くは、ピンクやロマンポルノ出身じゃないですか!」と、桂○穂氏は激しくまくし立てたと言います。
 さて、そんな不埒な発言をした某映画ライター氏とは誰でしょう。実名でお答えください。

 上記設問の答えがわかった方は、メールではなく、コメント欄へどうぞ。あの映画ライターなら、こんなことを言いかねないと思われる名前を挙げていただくのは特に歓迎しますが、当方は一切責任は負いません。正解が出た場合は、それが正解ですと言いますので。ちなみに上記の本について書いた中で名前を挙げたライターの方々は無関係ですので誤解なきよう。