『シネティック (No.3)』

(8)『シネティック (No.3)』

 池袋古書市に用件の合間に僅かに寄る。といっても、引っ越しに伴い何だかんだと出銭が多く、ただでさえ収入が減っているのに無駄遣いはよろしくない。大体引っ越しの荷物をまとめて痛感したが、買ったきりの本や中古ビデオ、DVDの何と多いことか。5年は一切買わなくとも毎日何かしら観たり読むのに不自由しないだけのものが大量に出てきたので、専ら映画館に行く以外は余計なものは買うまいと決めていたので、以前なら多少値が張ろうとも買っていたものをスルーさせ、何も買わないで会場を後にすることすら平気になってきたので、自分を褒めてやろうと思って出口に向かう直前に引っかかってしまい、唯一買いこぼしていた『シネティック (No.3)』を見つけたので買ってしまう。といっても800円なので、まあ良いかと。何せ定価は2500円という、こちらを馬鹿にしているのかと思うぐらい高く、雑誌とは思えない(書店では書籍扱いか)のだが、とはいえ内容は、淀川先生の講演から蓮實重彦阿部和重青山真治×黒沢清×万田邦敏の蓮實ゼミをめぐる対談とか諸々濃い内容だし、立ち読みしつつ古本で買おうと思っていたが、他の号は割合安価で入手できたものの、何故かNo.3だけは古本でも高かったので、ようやく許容範囲の価格で入手できて幸い。

シネティック (No.3)

シネティック (No.3)