『女引越し屋 汗ばむ谷間』『ジーンズブルース 明日なき無頼派』『資金源強奪』『オリオンの殺意より 情事の方程式』『宇能鴻一郎の濡れて打つ』

molmot2007-06-06


 今のところ、半分ほどの仕事は自宅でやっているので、映画を観るのに時間調整がしやすいとは言え、2時間半とかザラにある映画を観に行く労力と言うのは、行き帰りの時間を併せれば、半日取られかねない。しかし、今日は5本観ても時間がそうかからなかった。
 7時に起きてスグサマ仕事にかかり午前中いっぱいやって、昼前から上野へ出向き上野オークラで60分のピンク観て、その後スグサマ下北沢へ移動して東映京都のヤクザ映画を2本観て、今度は渋谷へ移動してロマンポルノ2本立てを観終わっても未だ21時前で、レイトショーを観ようと思えば観れたが、仕事の残りがあるので帰って2時間ほどやって、今日やる分は終えた。仕事しつつ映画5本観れたと無邪気に喜んでいたが、ようはそんな短時間で5本観れたのは、プログラムピクチャーのお陰である。ピンク映画・ロマンポルノの60分前後、もしくは東映の90分台という夫々のほぼ決まった尺は、嘗ての撮影所時代のプログラムピクチャーの枠組みのもので、現在その名残を残す最後のプログラムピクチャーとしてピンク映画が気を吐いているが、偶々そういった枠の作品を連続して観たら、感じ入るものがあった。何より、どの作品も観ていてテンションが上がってしまうほどの面白さに満ちているので、異様に楽しいという状況が続いて、お陰で帰ってからも機嫌よく仕事を最後までやってしまえた。
 プログラムピクチャーへの枯渇というのは常時あって、ビデオや、特集上映で既に観たヤクザ映画やロマンポルノなんかが、新文芸坐や、シネマヴェーラに2本立てでかかったりすると、つい行ってしまうのは、観ている最中の至福感をまた味わいたいが為で、何度観ていようがその魅力には抗し難い中毒的魅惑を齎す。だから、今日もシネマアートン下北沢シネマヴェーラに、既に観ていた作品を観に行ってしまったし、殊にアートンでは次の回の『狂った野獣』も観たいなと何度思ったことか。劇場でももう2、3回観ている作品だというのに。時間の都合とあの劇場のスクリーンが小さいからまだ諦めやすかったが、新文芸坐なんかだとじっとしていられなくなって観に行ってしまったろうと思う。
 現在、それらの東映やロマンポルノを2本立てで観ている時と同じような至福感を味わせてくれるのは、『R18 LOVE CINEMA SHOWCASE』だったり、『ガンダーラ映画祭』だったりする。だからこれらの上映に既に一度観ていようが、またも観に行ってしまうのは、プログラムピクチャーを求めているからだ。

141)『女引越し屋 汗ばむ谷間』 (上野オークラ) ☆☆★★★ 

2007年 日本 Blue Forest Film カラー ビスタ 分
監督/竹洞哲也    脚本/社会歳三    出演/チカッチ! 倖田李梨 青山えりな 吉岡睦雄 松浦祐也

特集上映 東映70年代傑作選
142)『ジーンズブルース 明日なき無頼派』 (シネマアートン下北沢) ☆☆☆★★ 

1974年 日本 東映京都 カラー スコープ 91分
監督/中島貞夫    脚本/金子武郎 中島貞夫     出演/梶芽衣子 渡瀬恒彦 内田良平 室田日出男 川谷拓三

143)『資金源強奪』 (シネマアートン下北沢) ☆☆☆☆ 

1975年 日本 東映京都 カラー スコープ 92分
監督/ふかさくきんじ    脚本/高田宏治     出演/北大路欣也 梅宮辰夫 太地喜和子 渡辺やよい 川谷拓三 室田日出男 芹明香

官能の帝国 ロマンポルノ再入門 (2007/06/02 〜 2007/06/22) 
144)『オリオンの殺意より 情事の方程式』 (シネマヴェーラ渋谷) ☆☆☆★ 

1978年 日本 日活 カラー スコープ 73分
監督/根岸吉太郎    脚本/いどあきお     出演/山口美也子 加納省吾 戸浦六宏 亜湖 根岸明美
情事の方程式 [VHS]

145)『宇能鴻一郎の濡れて打つ』 (シネマヴェーラ渋谷) ☆☆☆★ 

1984年 日本 にっかつ カラー ビスタ 55分
監督/金子修介    脚本/木村智美     出演/山本奈津子 林亜里沙 沢田情児 原田悟 石井里花
宇能鴻一郎の濡れて打つ [DVD]