深尾道典新作『日を愛しむ』


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 大島渚の『絞死刑』や、『愛のコリーダ』の初稿(『或る女の生涯』というタイトルで未完脚本を単行本化し、大島と訣別)、荒井美三雄の『女子大生失踪事件 熟れた匂い』『史上最大のヒモ 濡れた砂丘』などの脚本や、監督作として『女医の愛欲日記』『好色源平絵巻』などがあることで知られる東映京都所属だった深尾道典の、『好色源平絵巻』以来30年ぶりの新作が『日を愛(かな)しむ』という作品らしい。
 どうも新作を撮ったらしいと噂を聞いて、東映方面の当時同僚だった脚本家の先生とかにも尋ねたのだが、まあ、深尾道典ってのは相当クセの強い人物であることは伺えていただけに、「ナニ?ドーテンまだそんなことやってんのか?」とか「中島貞夫はドーテンを…」とか、キワどい噂話を聞かされただけで、一向にこっちが知りたい新作の噂にはたどり着けず、『女子大生失踪事件 熟れた匂い』『史上最大のヒモ 濡れた砂丘』が観たいとか『好色源平絵巻』を先日観まして…と語るコッチを物好きとキメウチされただけで終わるだけだったが、たまたま検索してたら見つけた。と言うか簡単に見つかった。
 同郷の作家、外村繁生誕100周年記念映画として、深尾道典監督脚本で2002年に製作されたらしい。まだ公開のメドは立っていないらしく、5年に渡ってお蔵入り状態になっているらしいが、『好色源平絵巻』が昨年上映されたのだから、『日を愛しむ』も『女医の愛欲日記』共々観たいものだと思う。