映画 「痙攣」「言い出しかねて」

molmot2006-05-31

R18 LOVE CINEMA SHOWCASE VOL.1  Dプログラム:強く生きる、ということ。

 ピンポレ最終プログラム。A,Bと順調に観に行けたのにCプロだけ見逃す。「ふ・た・ま・た」は未見なので残念だった。亡くなってから観返していない「たまもの」も再見したかったが。Dプロは既に二作とも観ているので行かなくても良かったようなものだし、大体「言い出しかねて」は先月のピンク大賞で観たのだし、「痙攣」は昨年のピンク大賞で初めて観て、その後DVDでも観ている。それでも観に行ったのは、単純に二作とも素晴らしい佳作なので、2本立てで前売り買えば千円で観られる気軽さが魅力で、フラリとポレポレに向かった。この二本立てはそんなプログラムピクチャー的楽しみ方ができるプログラムだし、作品もそういった魅力に満ちている。
 今回は向夏他の姿も客席に見られたが、日記によれば全プログラムに通っているという向夏の熱心さに感心する。彼女と平沢里菜子は確実に良い女優になると「かえるのうた」以外の作品を観ることで確信が持てた。
 『R18 LOVE CINEMA SHOWCASE VOL.1』で観た6本の内初見は4本だが、いづれも質が高く、水準以上の作品ばかりだった。殊に「団地の奥さん、同窓会へ行く」「草叢」「ヒモのひろし」「痙攣」「言い出しかねて」といった作品は、ポレポレで一本立てレイトで二週間興行を打っても十分な質で、3日程の上映のみなのが勿体無いぐらいだった。初見作の中では「ヒモのひろし」を筆頭に「草叢」も素晴らしかった。
 ピンク映画の多様な姿を提示し、幸福な時間を提供し、魅力的なプログラムを編んだ仕掛人の直井氏には、ひたすら感謝で、是非とも『R18 LOVE CINEMA SHOWCASE VOL.2』で更なる作品に出会わせてくれることを願いたい。
 それにしても、ポレポレでピンク映画って、やたらと観ているなという気分にさせられる。ま、昨年末の「花井さちこの華麗な生涯」「ビタースイート」からという極く僅かの期間でしかないのだが、「花井さちこの華麗な生涯」は以前にPFFで観たからポレポレでは観ていないが、その後ココで自分が観たのは「ビタースイート」「セコハンラヴ」「ぶ〜やん」「不倫する人妻・眩暈」「スイングしなけりゃ意味がない」「かえるのうた」 、そして今回の「団地の奥さん、同窓会へ行く」「草叢」「悶絶!!電車男」「ヒモのひろし」「痙攣」「言い出しかねて」の12本で、ポレポレはピンクの一般上映館という印象が強くなってきたが、これまでのアテネなどで研究対象的に観られるよりも、やはりポレポレの方が映画館という意識を濃厚にさせてくれるし、客層も幅広い感があり、今後もポレポレからピンク映画が発信されていけば良いと思う。
 

111)「痙攣」〔淫らな唇 痙攣〕(ポレポレ東中野) ☆☆☆★★

2004年 日本 KOKUEI Vシアター135 新東宝映画 カラー ヴィスタ 64分 
監督/田尻裕司    脚本/芳田秀明    出演/佐々木ユメカ 真田幹也 堀正彦 北の国 大場ふゆ
痙攣 けいれん [DVD]
 

112)「言い出しかねて」〔わいせつステージ 何度もつっこんで〕(ポレポレ東中野) ☆☆☆★

2005年 日本 国映 新東宝映画 カラー ヴィスタ 65分 
監督/後藤大輔    脚本/後藤大輔    出演/小滝正太 川瀬陽太 向夏 望月梨央 狩野千秋
ブラインド・ラブ 言い出しかねて [DVD]